庇は屋根と分離された、窓や玄関扉の上に取り付けるもので、雨よけや日よけといった役割を持ちます。
しかし、庇は最適な長さのものを取り付けなければ光や雨が入り込んでしまうため、季節や地域、方位などを考えて取り付ける必要がある、奥深いものです。
本記事では、庇を取り付ける位置と太陽の高さや位置の関係性について解説します。
季節ごとの太陽の位置
日本は地球上で北半球の緯度約25度から約40度の間に位置しており、太陽の位置は季節によって変化します。
たとえば、冬になると日本の場合、太陽の高さが低くなることで水平面に当たる日差しの量が少なくなり、太陽から放たれる日差しが長い距離の大気を通るため、弱くなります。
また、冬場は日光が斜めから射すため、影が長くなります。
夏場は冬場とは逆で、太陽の高さが高くなり、日差しが通る大気の距離が短くなることで、強くなります。
このように、季節によって日光の強さが異なるため、庇を取り付ける際はどの季節を対象としているのかを検討する必要があります。
庇の出幅で太陽光を調整しよう
季節による日差しをおさえるためには、庇の出幅を調整しましょう。
庇の出幅は大きくなるほど日差しの遮蔽効果が高くなりますが、室内が暗くなったり冬場に日が差し込まなくなったりします。
庇選びのポイント
先述の通り、庇は太陽の位置によって出幅を検討する必要があります。
一般的に東南~南・南西では、ひさしの出幅がその下端からドアや窓の開口部最下部までの約0.3倍が目安です。
参考ページ:当社ホームページ「庇について」(https://www.alfin.co.jp/alfin/)
出幅が長い庇と短い庇、どちらが良い?
これまで季節による日光の影響と庇の長さについてご説明しましたが、長い庇と短い庇、どちらが良いのでしょうか。
結論として、それぞれにメリットがあるため、希望する条件に沿ったものを選びましょう。
出幅が長い庇のメリット
- 夏の強い日差しをさえぎることができる
- 室内の温度上昇を防ぐことができる
- 雨風が室内に吹き込みにくくなる
出幅が短い庇のメリット
- 冬でも適度な日差しを室内に取り入れることができる
- 外観に影響しにくい
- 建築面積、および固定資産税に影響しない(1m未満は建築面積に含まれない)
おわりに
本記事では、庇と季節の違いによる太陽の位置の影響について解説しました。
庇は太陽光や雨風の吹き込みを防ぐことができるものですが、出幅によってさえぎることができる日差しの量が異なります。
自宅に合った最適な庇を選び、快適な生活を送りましょう。