庇(ひさし)のアルフィンTOP > 庇(ひさし) > 屋上部分に取り付けられる「パラペット」と庇の違いについて解説

パラペットと庇の違い

建物は庇や屋根といったさまざまな設備で構成されており、それぞれの設備に役割があります。

庇の場合は雨風や直射日光を防ぐことが目的ですが、マンションやアパートのように屋上がある建物には「パラペット」と呼ばれるものが取り付けられていることがあります。

本記事では、屋上部分に取り付けられている「パラペット」と庇の違いについて解説します。

 

 

「パラペット」とは?

パラペットとは、建物の屋上や陸屋根(ろくやね)などの端に設置されている、胸のあたりまでの高さの壁を指します。

屋上にパラペットを設置することで、転落防止や防水効果を得ることができます。

10cm程度の短いものから100cmを超える長いものまでさまざまな長さを持つパラペットは、人の出入りがある屋上に手すりやフェンスを付けることで、事故防止の可能性を抑えることができます。

このように、設置することでさまざまなメリットを得られるパラペットですが、年月の変化とともに防水加工が取れたり、日に焼けたりするため定期的にメンテナンスが必要です。

また、排水溝に土砂やゴミが詰まることによって雨水を逃がすことができず、水溜まりによってカビや腐食が発生することがあるため、掃除も怠らないようにしましょう。

 

庇とパラペットの役割の違い

庇とパラペットは、下記のように用途と目的、対象範囲が異なります。

パラペット
用途・目的 雨風や直射日光を防ぐ 転落防止、防水効果
対象範囲 庇が設置されている場所 家屋全体

 

パラペットは転落防止や防水効果を目的として屋上に設置されるものであるため、家屋全体に影響します。

一方、庇は窓の上や玄関といった、庇を取り付けた場所の下で効果を得ることができます。

一般的な家屋では屋上が無い物件もあるため、庇をあとから設置することが多いでしょう。

雨風が窓に直接あたることを防ぐことができ、雨の日でも静かに過ごすことができるほか、夏場の強い日差しや熱を遮ることで、室内を快適な温度に保つことができるため、省エネにも貢献します。

なお、「冬場は日光が遮られるから寒くなるのでは?」と考える方もいらっしゃると思いますが、冬場は日光が横から入ることから、庇の影響は少ないため問題ありません。

 

おわりに

本記事では、パラペットと庇の違いについて解説しました。

パラペットは建物の屋上に取り付ける壁であり、転落防止や防水効果を得ることができます。

庇は雨風や直射日光を防ぐことができる設備であり、庇の下に影響があります。

屋上が無い家屋の場合、庇を設置することで快適な生活を送ることができます。