一般的な日本家屋といえば、広い敷地に一階建ての家屋や中庭があるものをイメージする方がいらっしゃると思います。
家屋から中庭に出る際、家屋から少し飛び出ている床を指す「濡れ縁(ぬれえん)」が設置されていることがあります。
雨風の影響を受けやすそうな濡れ縁には、庇を設置するべきなのでしょうか。
本記事では、日本家屋に設けられている濡れ縁や、濡れ縁の上に庇を設置するべきなのかについて解説します。
「濡れ縁」とは?
濡れ縁とは、家の外壁よりも外側に飛び出している床を指すもので、雨が降ると濡れてしまうことから濡れ縁と名づけられました。
屋外と室内とは掃き出し窓でつなげられていることが多く、リビングや寝室などゆったりと過ごすための部屋に取り付けられます。
濡れ縁はその場に腰掛けてリラックスすることもできるため、複数人でバーベキューを楽しめるウッドデッキとは目的が異なります。
一般的な濡れ縁に使われる素材には天然木やアルミ、樹脂といったものが挙げられます。
天然木や樹脂は雨風にさらされ続けることによる腐食や、虫食いといった被害に遭うため、定期的に木の張り換えや樹脂の塗り直しが必要です。
濡れ縁に庇は設置するべき?
結論として、濡れ縁の上にも庇を設置することをおすすめします。
庇の目的は雨風や強い直射日光を防ぐことであるため、庇を設置することで濡れ縁に当たる雨を減らしたり、太陽光による劣化を防いだりすることができます。
また、庇の設置によって濡れ縁の上に設置された窓や扉に当たる雨風などを防ぐことができるため、静かに過ごせる点もメリットです。
一方、庇を設置する際、固定資産税や都市計画税に影響するため、出幅には注意しましょう。
建築基準法によって先端から1mまでは建築面積に含まれず、税金の範囲外であることが定められています。
また、濡れ縁の上に庇を設置する際、デザインにも注意しましょう。
日本家屋のようにシックなデザインの場合、ブラックのものや木製デザインの庇を設置することで、違和感を無くすことができます。
おわりに
本記事では、日本家屋に設けられる濡れ縁について解説しました。
濡れ縁は屋外でゆっくりと過ごすために設置される設備で、リビングや寝室に取り付けられる傾向にあります。
しかし、濡れ縁は雨風や直射日光の影響を受けやすいため、腐食や虫食いの被害に遭いやすい傾向があります。
快適に生活し、濡れ縁を長く使いたいと考えている方は長さに注意しながら庇の設置を検討してはいかがでしょうか。