住宅やマンション、ビルといった建物には多くの建材が使われており、それぞれ専門用語が用いられます。
そのなかには、「化粧(けしょう)」と呼ばれるものがありますが、どのような意味や用途を持つのでしょうか。
本記事では、 建物における「化粧」と化粧庇の意味や用途をご説明します。
建物における「化粧」とは?
建物における「化粧」とは、完成前の建材に仕上げのために塗料を塗ったり、タイルを貼り付けたりすることを指します。
化粧という言葉を聞いたとき、女性が行うメイクのことを連想する方もいらっしゃることでしょう。
建物における化粧も同様で、構造上は無くても良い部分にデザインを施して、美しく見せることを指します。
建築業界では「この壁は化粧が良い」や「古くなっているから化粧をし直した方が良い」といった言い方で用いられます。
化粧は経年劣化により、コケが生えたり表面がひび割れたりといった劣化が見られるようになります。
建築構造上は不要でも、化粧には雨風や汚れをはじく機能を持つものがあるため、経年劣化により機能が劣化するものです。
そのため、建築後数年から数十年経過した建物の表面に異変が見られるようになったら、業者に相談しましょう。
化粧庇とは?
化粧を名前に含む建物の設備のひとつに、化粧庇と呼ばれるものがあります。
化粧庇は腕木庇に含まれるもので、裏面を化粧づくりで仕上げ、その上に屋根野地を二重に重ねた庇です。
一般的な庇はアルミやガラスといった素材が使われており、スタイリッシュな見た目のものが多い傾向にあります。
雨風を防いで日光を適度に取り入れるため、これらには現代の建築技術が使われています。
化粧庇は伝統的な日本住宅に用いられる設備のひとつであり、庇としての機能だけではなく、木の温かみを感じることができます。
しかし、重量が重いことや湿度などによる劣化を受けやすいため、定期的に修繕が必要です。
そのため、コスト面から近年の住宅ではアルミやガラスといった素材のものが使われる傾向にあります。
おわりに
本記事では、 建物における「化粧」と化粧庇の意味や用途をご説明しました。
建物における化粧とは、完成前の建材に仕上げのために塗料を塗ったり、タイルを貼り付けたりすることを指すものです。
日本住宅において、化粧は木のぬくもりを感じることができる化粧庇にも使われていました。
建物の壁面などにコケやひび割れが見受けられた場合、化粧が劣化している状態のため、業者に相談して修繕してもらいましょう。