一軒家にお住まいの方は、建ぺい率や出幅に注意すれば庇を取り付けることができます。
同様に、マンションのようにほかの住人と共用部分がある集合住宅の場合、管理の許可だけではなく、行政機関などに「確認申請」を行う必要があります。
本記事では、マンションに庇を取り付ける際に必要な「確認申請」についてご紹介します。
「確認申請」とは?
「確認申請」とは、マンションに限らず、建物を建築する際に特定の行政庁や国土交通大臣、都道府県知事や指定を受けた民間の機関に対して依頼する審査を指します。
建物には建築基準法と呼ばれる法律によって、建ぺい率や容積率といったさまざまな要件が決められています。
また、カビや空気汚染の原因となる物質が使われることによって、「シックハウス」と呼ばれることがあります。
確認申請はその建物の住人だけではなく、近隣住民の安全を確保するために行われる審査であると言えます。
誰が確認申請を行うのか
建物の確認申請を行うのは、建物を建てようとする建築主です。
また、確認申請は着工前の書類審査と、工事終了後の実地審査の2回行われます。
確認申請を怠ると、1年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金が科せられる可能性があるため、必ず申請しましょう。
マンションに庇を設置する際も確認申請は必要?
結論として、マンションに庇を設置する際も確認申請は必要です。
というのも、庇の設置は建築基準法によって下記の条件を満たすため、リノベーションに含まれることがあるためです。
10平方メートル以上の増築工事
庇の設置など、床面積が増えない場合も対象になります。
準防火地域、防火地域の増築工事
上記の地域で増築工事を行う場合、面積に関係なく確認申請が必要です。
大規模な模様替え
下記のような主要構造部を半分以上変更する場合も、確認申請が必要です。
- 壁
- 柱
- 床
- はり
- 屋根
- 階段
このように、庇の設置も建築基準法に則って取り付ける必要があるため、管理人だけではなく関係機関に確認申請を行う必要があるため、取り付けたいとお考えの際には、管理人に相談するようにしましょう。
おわりに
本記事では、マンションに庇を取り付ける際の注意点について解説しました。
マンションに庇を設置する際、管理人の許可だけではなく特定の行政庁や国土交通大臣、都道府県知事や指定を受けた民間の機関に対して確認申請が必要です。
確認申請を怠ると、懲役や罰金が科せられる可能性があるため、必ず申請しましょう。